FRポルシェ
911モデルとはまた違った乗り味で人気の水冷FRモデル!911モデルとは異なるメンテナンスが必要です。もちろん、故障個所も異なります。
たとえばタイミングベルトが切れてしまって、バルブとピストンがぶつかったり、ウォーターポンプからの冷却水漏れによって、オーバーヒートさせてしまったりすると、かなりの出費になってしまいます。定期的な消耗部品の交換や、故障する可能性の高い箇所は注意し、早期の点検と修理をおすすめします。
ヘッドカバーガスケット交換 預かり修理
スパークプラグを外した時にと、プラグ本体やナット部分がオイルで汚れているのは、ヘッドカバーからのオイル漏れが原因です。
タペット調整が不要なFRモデルでは、定期的にヘッドカバーを開けることがなくなったため、パッキンの劣化によってオイル漏れしている車が多くなっております。
タイミング/バランスシャフト/オルタネーターベルト 3点交換 預かり修理
エンジン全部のカバー内でカムシャフトや、ウォーターポンプ、オルタネーターを駆動させているベルト3点セットです。
特にタイミングベルトが切れた場合、エンジンは即はそうという状態になり、取り返しがつかなくなります。
また、タイミングベルトに問題がなくても、バランスシャフトやオルタネーターベルトが切れ、タイミングベルトに絡みつくことで切断に至ることがあります。まずは、針調整を含め点検をおすすめします。
ウォーターポンプ交換 預かり修理
タイミングベルトの交換時に同時交換することをおすすめします。ウォーターポンプの調子が悪くなると異音が発生したり、水漏れを起こして、しいてはオーバーヒートを招いてしまいます。そうなる前に早め早めの交換をおすすめします。
クラッチ/フライホイールダンパー交換 預かり修理
クラッチも911モデル同様、定期的なオーバーホールが必要です。またラバーダンパーディスクを使用したモデルも多く、こちらも消耗してくると911モデル同様の症状が現れます。
また、オートマティックミッションでは、フライホイールにラバーダンパーを使用しているため、こちらも摩耗し破損すると、激しい振動と異音が発生しますので、そうなると交換が必要になります。
その他のFRポルシェトラブルの一例
944/968/928型の水冷FRモデルでは、定期的なメンテナンスを受けていない車も多くみられます。
最終生産から10年が経過しようとしているため、購入されたら各ベルト類、ウォーターポンプ、クラッチ廻りやステアリングラック等、一通りの点検、メンテナンスをおすすめいたします。
下記にご紹介させていただくのはそれらのトラブルとメンテナンスの一例です。
クラッチディスク
消耗品であるクラッチディスクは、リベットで固定されています。ディスクが減ってくるとこのリベットが露出してカバーやフライホイールにキズを付けてしまいます。そうなる前に交換をおすすめします。
激しいクラッチワークや半クラッチの多用によって、このように接触面に焼きや傷が入ると交換になります。
フライホイールダンパー
ATミッション/TIPミッションに使用されるフライホイールダンパーです。中央部分が駆動によるショックを吸収するためにラバーになっております。このようにラバーが破損すると激しい振動と異音が発生します。
ステアリングラック
ハンドルを切ったときに、ギー!という異音が出てくると、パワーステアリングフルードがどこかでもれている可能性があります。パワステラック本体やパワステポンプの場合はリビルド修理、配管ラインの場合は交換にて対応させていただいております。
TIPフルードフィルター
TIPミッション委は特殊なフルードフィルターが採用されております。当店では、50,000kmを目安にフィルター交換をおすすめしております。
交換時はオイルパンを外し、パッキンも同時に交換しますので、フルード漏れの予防対策になります。
オイル漏れ
水冷FRモデルの場合、オイルパンやオイルフィルターハウジングからのオイル漏れが多いようです。
修理方法はエンジンを浮かせて、オイルパンを外しパッキン交換をすることになります。エンジン本体からのオイル漏れはもちろん、冷却水にオイルが混じることもあり、冷却水の点検も重要ですので、ご注意ください。
FRポルシェオーナーの皆様へ
生産から10年以上経ているため、整備する部分も多いのですが、他にはない特性からFRポルシェは根強い人気があり、まだまだ現役で楽しめます。
悪い部品をすべて交換するのがもちろんベストですが、そうなるとかなり高額となきりがありません。当店ではリビルドや中古部品を使って、リーズナブルに修理することも可能です。ぜひこの素晴らしいポルシェを長く乗っていただけるよう、ベテランメカニックがお手伝いさせていただきます。
※業者様、DIY整備などのお問い合わせはご遠慮ください。